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「軽井沢昆虫クラブ_昆虫探索記」の記事
冬の材割りシーズン到来‼
2016年11月23日1か月ぶりです。皆さんこんにちは。
休日は12時間睡眠で朝の寒さをしのいでいる部長です。
今日は、そんな体を動かして冬の昆虫採集、木を割るので「材割り」と呼ばれる昆虫採集をしてきました。
採集地は、木こりクラブの活動地です。
「枯れた木が転がってる」と聞いたので来てみたら、木がゴロゴロ転がってましたね。
すごいです。
まずは手ならしにこの細い木を割ろう。
プチュされたクワガタの1齢幼虫
ああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!
しまったああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!
やってしまいました。クワガタプチュしてしまいました。
あぁ、なんということだ…。
まさかこんな細い木から出てくるとは思わなかった。
これが出てきた木。とても細い。
ちなみに、この後この木がボロボロになるまで探しましたが、一匹も出てきませんでした。
木をとり名をして次の木、一発目
コブハサミムシ
やたーー!
といいたいところだがあまりうれしくない。
だって、どこにでもいるじゃん。この子。
(この後その周りからさらに3匹のコブハサミムシが出てきて、全部捕まえました。)
あと、その近くからミールワーム(インコの餌)が出てきました。探せばもっといます。
この後しばらく森を歩き回って、1度クモの巣にかかって、大きな朽木を見つけました。
そしてしばらく割っているとついに、
スズメバチの一種
やっほぅい!きたー!スズメバチだー!!
皆さん、お気持ちは察しますよ。
「え?なんでスズメバチで喜ぶの?危ないから早く逃げないと。」
確かに夏や秋のスズメバチは大変危険で、下手をすれば死ぬこともあります。
が、冬になると、状況は一変。
越冬中の動きが鈍いスズメバチたちにとって、我ら材割り昆虫採集者は恐ろしい脅威になります。
そのレベルは、夏で言う人間から見たスズメバチに匹敵する。
つまり、ハチは見つかったら殺されてしまう(標本にされてしまう・もしくは外に放り投げられて死んでしまう)かもしれないのです。
ちなみに、この場合は標本にされてしまいます。
自然って恐ろしいですね。
なお、このハチはわざわざ採集していますが、もちろん夏にこんな馬鹿な真似はしません。殺されてしまいます。
まぁ、この「殺される」はハチにとって巣を守るための正当防衛なのですが。
ただ、ハチって冬は静かなので
写真撮影。いえい。
夏よりは安全です。(決して、安全ではない。)
調べたら、コガタスズメバチ(女王)でした。
「コガタ」とは言いますが、「オオスズメバチより小さい」だけであり、
この後出てくるキイロスズメバチよりも大きく、刺されればただ事ではすみません。
右がコガタスズメバチ、左がキイロスズメバチ。大きさ比べ。
さらにしばらく割り進めると、
空洞発見。
その中には、、、
キイロスズメバチ(女王)
またかよ、、、。でもうれしいです。
このキイロスズメバチ、最近都会でも増えていて、死亡事故が多発している恐ろしいハチです。
このハチ、近づいてくるものは何でも刺します。
習性として、防衛本能が強く、危ないハチです。
迂闊な手出しは禁物ですが、さすがは冬。
全く動かない。(生きているので安全ではありません。)
なお、今私は素手でハチを捕まえていますが、1年前、越冬中のハチに危うく刺されそうになったことがあります。
夏だったら確実に刺されていたわけなのですが、冬だったので助かりました。
大切なことなので2度。越冬しているハチは夏より安全なだけで、絶対安全ではありません。
うかつに手を出すと、1年前の私のようにひやっとする、もしくは手遅れになる危険性があります。
そんなこんなで帰ってきたら、写真を撮っていない昆虫がいたことに気づきました。
コガネムシ科の鞘翅。図鑑を見た限り、特定はできないがヒメスジコガネか?
こちらは、木のうろから出て来たもの。
材割りでは昆虫の部品が多く出てくるため、種名を推理していくのはとても面白いです。
オオムネアカアリのコロニー。
材割りではアリも多く出てきます。
そのほとんどが女王アリですが、たまにこのような集団が見つかるため、楽しいです。
なお、今回は、私が偶然にもアリの飼育に興味があったため、捕まえてきました。
ちなみに、材割りで出てきやすいアリは、アカヤマアリ、ムネアカオオアリ、トビイロシワケアリ、クサアリなどです。
では、本日の昆虫採集はこのへんで。
明日からは雪が降るらしいですから材割りがたのしみですね。
それでは皆さん、またお会いしましょう。